明治41年(1908年)ろくろの町、山中温泉にて我戸木工所として創業。
その木地師の意志を受け継ぎ、天然の素材が生み出す美しい木目、一つ一つ丁寧に挽き上げた木地の完成度を重んじ、決して隠すことなく豪快に木目を見せます。
それは、裏を返せばごまかしが効かないことを意味し、素材、木地の精度、透明感のある拭漆、全てが完璧になってこそ成り立ちます。
我戸幹男商店では伝統的な山中漆器の高い技術を活かした実用性、和の美意識に基づいた高い芸術性を追求し、長く愛される漆器作りを心掛けています。
-精度のこだわり-
山中漆器では「縦木取り」を主流とし、他産地の「横木取り」では実現できない精度を可能にしています。蓋物などの合い口は精度による実用性を追求し、蓋物でなくとも木地の完成度が生み出している佇まいを大切にしています。
-シルエットのこだわり-
我戸幹男商店では轆轤挽きによる同心円という制約があるからこそ、シルエットへのこだわりには並々ならぬものがあります。
日本の伝統的な和の美意識に基づき、無駄な要素を削ぎ落とし、普遍的に美しい形を追求しています。